厚生労働省が2日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.23倍で前月より0.02ポイント上昇、今年最高となった。バブル崩壊直後の1992年前半と同じ水準だが、当時に比べると労働力不足による人手不足が一段と深刻化している。都道府県別では東京都の1.82倍が最高で、最低は埼玉県と沖縄県の0.86倍だった。
新規求人倍率も1.85倍で前月を0.02ポイント上回った。新規求人数(原数値)は前年同月比4.9%増。産業別では宿泊・飲食サービス業の同13.4%増、教育・学習支援の同8.3%増、医療・福祉の同7.9%増などが高かった。
8月の完全失業率は3.4%、0.1ポイント上昇
総務省が2日発表した8月の就業者数は6379万人で、前年同月比16万人増、9カ月連続の増加となった。完全失業者は225万人で同6万人の減少、63カ月連続の減少となった。この結果、完全失業率(季節調整値)は3.4%で前月より0.1ポイント上昇した。
男女別では男性が3.5%、女性が3.2%でいずれも前月とほぼ同水準だった。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5302万人のうち、正社員は3329万人で前年同月より24万人増。非正規社員は1972万人で同24万人増となり、非正規率は37.2%。非正規のうち派遣社員は132万人で同20万人増えた。