厚生労働省は16日、改正労働者派遣法で派遣元に義務付けられる派遣社員の「有給・無償」の教育訓練について、あす17日に開かれる労働政策審議会・労働力需給制度部会(鎌田耕一部会長)で議論の目安を示す考えを固めた。厚労省は「実施計画を明確に作成し、対象となる派遣社員は入職時、短期の人を含めたすべてが対象。また、『有給・無償は1人につき8時間ぐらいが最低の目安』として公労使の議論に諮りたい」との方針だ。
派遣社員のスキルアップや教育訓練を初めて派遣元に義務づける改正法となるが、その中で、国会審議において明言された「有給・無償」の考え方については、これまで漠然とした内容しか示されていなかった。
あす以降の労政審では、この項目も厚労省案をベースに、幅広く公労使の議論が交わされる見通しだ。
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