規制のかけ方を抜本的に見直す労働者派遣法改正案が8日、参院厚生労働委員会で採決され、賛成多数で可決した。あす9日の参院本会議での可決と、法案修正に伴う衆院回付による衆院本会議の採決を経て10日にも可決・成立する見通しとなった。また、自公維による議員立法の「同一労働・同一賃金法案」も8日の同委員会で可決、あす9日に成立する運びだ。
この日は、午前10時に開会し、派遣法改正案を議題に質疑を続行。予定されていた各党会派の委員による政府への質疑が終了した後、暫時休憩に入り、理事懇談会と理事会を経て午後3時半から再開した。
採決では、派遣法改正案が与党の自公の賛成多数、同一労働・同一賃金法案が自公と野党の維新の賛成多数で可決した。派遣法改正案には極めて異例な長文の付帯決議が付いた。
10日または11日に成立した場合には、9月30日の施行を視野に、今週末から政省令などを決める労働政策審議会がスタートする可能性もある。日程的な観点から、開催日数や時間の長さよりも、事務的なものを除いた核となるテーマにおける密度の濃い公労使の議論、協議が必須となる。そして、10月1日には、現行法で施行が決まっている派遣法の「労働契約申し込みみなし規定」が発動される。
【関連記事】
派遣法改正案で政府・与党、「8日参院厚労委で採決」、「9日参院本会議可決」、
「10日に衆院本会議回付で可決・成立」の算段(9月8日)
安倍首相出席で派遣法改正案の審議、参院厚労委
採決は来週中が有力(9月3日)