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2015年9月 1日

派遣法改正案で与党が施行日を「9月30日」に繰り下げ提案、参院厚労委理事懇  政府は正式表明せず 3日は安倍首相入りで審議へ

 労働者派遣法改正案の施行日について、参院厚生労働委員会の与党理事が1日朝、非公開の理事懇談会で施行日を法案記載の「9月1日」から「9月30日」に繰り下げたい考えを示した。野党は一定の条件を念頭に諾否を判断する構え。一方、法案提出者の政府は、この日の委員会で「繰り下げ修正の正式表明」を避けた。3日の同委員会は午前に安倍晋三首相が入って派遣法改正案の審議、午後は年金情報流出問題の質疑を行う予定だ。

 1日に開かれた同委員会は、8月27日に「途中流会」した続きから始まり、午後1時からは議員立法の「同一労働・同一賃金法案」(自公維修正案)も含めた審議を展開した。

 最も注目されていた政府(塩崎恭久厚労相)による「9月30日」への繰り下げ修正提案は、参院厚労委では表明はないままで、朝に開かれた非公開の理事懇談会で自民の筆頭理事が「口頭」で「30日への繰り下げを考えている」と打診したに過ぎず、一般的には見えにくい格好で終えた。

 質疑は終日を通して、与党の自公は質問に立たず、すべての時間を野党に譲った。法案審議は国会会期(会期末9月27日)を念頭にした場合、来週が大きなヤマ場となる公算が高い。

 

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