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2015年8月27日

参院厚労委、派遣法改正案の"大詰めの質疑"が途中流会  政府、「施行日の繰り下げ修正」の提案に至らず

 参院厚生労働委員会は27日、規制のあり方を抜本的に見直す政府提出の労働者派遣法改正案について、政府と与野党委員が質疑を展開した。しかし、10月1日施行予定の「労働契約申し込みみなし制度」の対象となる違法派遣をめぐる政府答弁で、約一時間にわたり中断。休憩を挟んだものの、午後3時に委員長が散会を宣言した。予定されていた質疑者4委員を残したままの散会で、事実上の「途中流会」となった。今後の委員会運営は、あすの参院厚労委の理事懇談会などで協議される。

 この日は、午前10時に開会し、与野党10委員の質疑が組まれていた。質疑は、最終盤を感じさせるような政府への確認答弁を求めるケースが目立ったが、「みなし制度」の絡みで議事進行が一転した。

 本来、同日は、改正法案で「9月1日」となっている施行日について、質疑終了後に政府が繰り下げ修正の提案に踏み切るかが焦点だったが、そこに至る前の「流会」で、政府・与党は委員会運営の建て直しを迫られる格好となった。

 

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