帝国データバンクが13日発表した2015年「女性登用に対する企業の意識調査」によると、従業員全体に占める女性の比率は24.2%(前年比0.3ポイント増)と増加した。
しかし、女性管理職(課長相当職)のいない企業の比率は50.9%(前年比0.6ポイント減)に上り、女性管理職のいる企業の場合でも、30%以上を占める企業は5.9%、10%未満が29.9%となり、平均では6.4%(同0.2ポイント増)を占めるにとどまった。
政府は「2020年までに指導的地位に占める女性の比率を30%にする」という「202030」作戦を展開し、女性活躍推進法案を今国会で成立させる予定。しかし、男性管理職だけの企業が依然として過半数を占め、女性管理職比率が上がっているとは言え、6.4%程度にとどまっている実態は、目標の先行き困難を示唆している。
女性の活躍推進のために重視するのは過半数企業が「仕事と育児の両立支援」と「妊娠、出産、育児の支援充実」を挙げており(複数回答)、帝国データではこれらの結果から「社会の制度拡充」「家庭の負担軽減」「職場の働き方見直し」の3点がカギになると分析している。
同調査は13年から始め、今年で3回目。7月後半、全国の2万3176社を対象に実施し、1万1008社から回答を得た(回答率47.5%)。