パソナグループが15日発表した2015年5月期連結決算によると、売上高は2262億2700万円(前期比8.4%増)、営業利益34億9000万円(同8.7%増)、経常利益33億4300万円(同6.6%増)、当期純利益2億1400万円(同59.3%減)の増収増益となった。売上高は4年連続、営業利益は3年連続の増加。当期純利益は税制改正による繰延税金資産の取り崩しなどで、法人税等調整額が増加したことから減益となった。配当は1株あたり12円の同2円増とした。
景気拡大の影響で派遣をはじめとする企業の外部人材需要は旺盛で、主力のエキスパートサービスの約1326億円(同6.7%増)をはじめ、インソーシング(業務委託・請負)が約439億円(同11.3%増)、アウトソーシングが約216億円(同6.3%増)と売り上げが増えた。
16年5月期の通期見通しも売上高2680億円(同18.5%増)、営業利益47億円(同34.7%増)、当期純利益7億5000万円(同3.5倍)の増収増益を予定。配当は12円に据え置く。
今国会で審議中の労働者派遣法改正案が成立した場合の影響については、「顧客ニーズに対応してインソーシングの提案営業を強化するほか、トータルソリューションサービスを推進し、グループの成長基盤を維持・構築していく方針」としている。しかし、有期雇用者の保護や改正労働契約法などにより、「場合によっては派遣市場や業績への影響は避けられない」とみている。