参院厚生労働委員会は9日、厚生労働行政全般に関する一般質疑を行っていたが、日本年金機構の水島藤一郎理事長の答弁をめぐって紛糾し、“途中流会”した。このため、一般質疑の後に予定されていた塩崎恭久厚労相による労働者派遣法改正案の趣旨説明には至らず、14日に持ち越しとなった。参院厚労委では、年金情報流出問題に関する水島理事長の答弁が不明瞭だとして6月9日にも“途中流会”した経緯がある。
この日は、8日の参院本会議での派遣法改正案の審議入りを受けて、一般質疑の終了後に同委員会に対する塩崎厚労相からの趣旨説明が予定され、理事会でも了承されていた。しかし、午後の審議では、質疑中に自民党委員の携帯電話が鳴ったことで30分以上中断。委員長の厳重注意を経て再開されたものの、今度は水島理事長の答弁で再び中断し、午後4時をまわったところで委員長が散会を宣言した。
政府・与党は、一般質疑の後に派遣法の趣旨説明を行い、本格的な審議に向けた手順を整える算段だったが、この日、質問に立つ予定だった委員の一般質疑も含め、14日に延期となった。
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