ランスタッドは7日、猿谷哲(さるや・さとし)取締役副社長(39)=写真=の社長昇格を発表した。取締役会で決議した。就任は10月1日付。また、旧フジスタッフHD社長などを経て、2011年7月1日のランスタッドと旧フジスタッフ、旧アイラインによる「3社経営統合」から4年余りにわたりランスタッド社長を務めた井上守氏は9月末で退任する。マルセル・ウィガース会長は続投。
新社長に就任する猿谷氏は1975年、群馬県生まれ。高崎経済大学経済学部を卒業後、日興証券に入社し営業を担当。99年に富士アウトソーシング(旧アイライン)に入社し、営業企画部門などを経て、3社統合後のランスタッドで2013年に首都圏本部長、14年に取締役、15年1月から取締役副社長に就いた。
外資系のランスタッド(本社・オランダ)は、10年8月にフジスタッフHDの傘下にあった事務系のフジスタッフと製造系のアイラインを買収して子会社化。翌年7月に新会社設立の形式をとり、ランスタッド日本法人と2社を経営統合して企業名を「ランスタッド」に統一している。井上社長は外資系との経営統合による社内体制構築をけん引してきたほか、世界最大級の人材総合サービス企業ながら日本国内では知名度が高くなかった「ランスタッド」の呼称とグローバル感の浸透に奔走した。今回の新経営体制への移行は、そうした一連の統合作業が概ね完了したためで、実績を積んで13年から一気に頭角を現した39歳の猿谷副社長にバトンタッチされる。