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2015年6月17日

「事実上の暴力肯定に驚いた」、民主・岡田代表に対し安倍首相  党首討論で

 17日に開かれた党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)の安倍晋三首相(自民党総裁)と民主党・岡田克也代表の討論で、12日の衆院厚生労働委員会で民主議員による議事進行阻止に絡み、渡辺博道委員長が頸椎(けいつい)捻挫など負傷した問題が取り上げられた。安倍首相は岡田代表が特段否定しなかったことを受け、「暴力を肯定したことに驚いた」と糾弾。約30分間の討論の中で数回にわたり見解を求めたが、岡田代表は冒頭以外でこの件に触れることはなかった。

 安倍首相が冒頭、「言論の府での議論抹殺だ。これを肯定する発言が大幹部から出ている」と指摘したのに対して、岡田代表は「公正な議会の運営、それがきちんと確保できるかどうかが問題なのだ。強行採決をしないという約束をしてくれるのか」と切り返し、「そういったこともせずに、こちらだけ責められてもそれは困る」と、陳謝や暴力の否定はないまま。また、審議時間なのか、可視化が困難な「議論の深まり」なのか、何を持って「強行採決」と位置付けるかについても岡田代表は示さず、この件に関してはその後、最後まで言及しなかった。

 集団的自衛権についての議論の間を縫いながらのやり取りとあって、この問題に関して互いに言質を取り合う討論に至らなかったが、安倍首相は「委員会で暴力を振るっていいのか。事実上、岡田さんは暴力を肯定する発言をされた。私は大変驚いた」と述べた。

 

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