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2015年6月 9日

派遣社員のキャリア支援など重点事業  「業界も覚悟を」水田会長、派遣協総会

 日本人材派遣協会(水田正道会長)は9日、東京・丸の内で2015年度定時総会を開いた。現在、国会で労働者派遣法改正案の与野党攻防がヤマ場を迎えていることもあり、参加者の関心は改正案の行方に絞られたが、水田会長は「さらに信頼される業界になるための覚悟が必要」と気を引き締めた。

n150609.jpg 基調講演では、阿部正浩中央大学経済学部教授が「今後の労働市場政策における能力開発の重要性」と題して講演。能力評価制度が必要とされる社会的背景やポイントなどを解説した。続いて開かれた総会では、水田会長らが報告した14年度事業報告と決算、一部理事の交代などを満場一致で承認した。退任理事は4氏で、新任理事は池田匡弥、川崎健一郎、友光弘、神保政史の各氏。

 また、15年度事業計画では、前年度に引き続いて「派遣法・労働関連法規への対応」と「派遣社員のキャリア形成支援」を2本柱に据え、法改正に備えた各種セミナーの開催や、メールマガジンなどによる情報発信のさらなる強化を推し進める方針を確認。このほか、大原博理事から派遣法関連の足元の動きについて報告があった。

 懇親会で水田会長は「今度ばかりは改正派遣法の成立をぜひ望みたい。業界にとっては規制強化の側面も強く、我々は覚悟を持って臨む必要がある。キャリア支援もコスト増の要因となるが、魅力ある派遣市場の実現と責任を果たせる業界になるには不可欠」とあいさつした。 

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