文部科学、厚生労働両省が19日発表した「大学等卒業者の就職状況調査」によると、今春卒業した大学生の4月1日時点の就職率は96.7%と前年同期を2.3ポイント上回った。
公立私立別では国公立が97.7%、私立が96.3%。男女別では男子が96.5%、女子が96.9%。文理別では文系が96.5%、理系が97.2%。地域別の最高は中部と中国・四国の97.3%、最低は九州の94.7%だった。
大卒の就職率は2011年3月卒の91.0%を底に4年連続の上昇で、今年はリーマン・ショック前の08年3月卒の96.9%に次ぐ高水準となった。
調査対象は112校、6250人で、就職率はここから推計した数値。対象校の中には大学のほか、短大、高専、専修学校も含まれる。中心となる大学の場合、卒業者は56万人で、そのうち就職希望者は41.1万人。さらに就職希望者のうち、内定者数は39.7万人となり、希望者の約1.4万人が卒業後も就職できない状況が続いていることになる。
一方、高校生の3月末時点の就職内定率は98.8%で同0.6ポイントの伸びとなった。企業の求人数約31.6万人に対して求職者数は約17.1万人で、内定者数は約16.9万人だった。求人倍率は1.85倍と高い伸びを見せている。内定率は5年連続の上昇で、バブル崩壊直後の92年の99.0%に次ぐ水準となった。