厚生労働省が19日発表した毎月勤労統計調査(確報)の2014年度年間平均(従業員5人以上の事業所)は31万5984円(前年度比0.5%増)となったが、残業代などを除く所定内給与は24万926円(同0.2%減)とマイナスになった。従業員規模が30人以上の事業所に限れば、総額の伸びは同1.0%増、所定内給与も同0.2%増で、小規模事業所の賃金上昇が浸透していない様子がうかがえる。
この結果、総額では4年ぶりのプラスとなったが、物価上昇率を差し引いた実質給与は11年度から4年連続のマイナスで、マイナス幅もバブル崩壊の1990年代以降最大の落ち込みとなった。
総実労働時間は145.2時間(同0.4%減)で3年連続のマイナス。雇用では、常用雇用者数は4703.2万人(同1.7%増)となり、そのうち一般労働者が3292.1万人(同0.9%増)、パートタイム労働者が1411.1人(同3.3%増)と雇用全体に好影響が及んだ形だ。