ニュース記事一覧へ

2015年5月 1日

14年度の有効求人倍率は1.11倍、バブル崩壊直後の水準

n150501.png 厚生労働省が1日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.15倍となり、前月と同水準だった。都道府県別では東京都の1.65倍が最高で、最低は沖縄県の0.79倍だった。

 新規求人倍率は1.72倍で前月比0.09ポイント上昇した。新規求人数(原数値)は前年同月比4.7%増となり、産業別で高いのは宿泊・飲食サービス業の同18.8%増、教育・学習支援業の同12.3%増、医療・福祉の同10.7%増などで、これらの業種では慢性的な人手不足が続いている。

 この結果、2014年度の年間平均有効求人倍率は1.11倍となり、前年比0.14ポイントの上昇。5年連続の上昇で、リーマン・ショック前の06年度の1.06倍を大きく上回り、バブル崩壊直後の1991年度の1.34倍、92年度の1.00倍と同じ水準となった。また、平均新規求人倍率は1.69倍で、こちらも06年度の1.56倍を上回り、91年度の1.95倍に次ぐ高水準となった。

14年度の完全失業率は3.5%に大幅改善

 総務省が1日発表した3月の就業者数は6319万人で、前年同月比21万人増、4カ月連続の増加となった。完全失業者は228万人で同18万人の減少、58カ月連続の減少となった。この結果、完全失業率(季節調整値)は3.4%で、前月比0.1ポイント低下した。

 男女別では男性が3.6%で前月比0.1ポイント低下、女性が3.1%で同0.1ポイント低下となった。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5245万人のうち、正社員は3271万人で前年同月より38万人増。一方、非正規社員は1973万人で同9万人増え、非正規比率は37.6%となった。このうち、派遣社員は117万人で前年と同じだった。

 この結果、2014年度年間平均では、就業者数が6360万人で前年より38万人増えた一方で、完全失業者は233万人で同23万人の減少。完全失業率は3.5%で同0.4ポイント低下し、4年連続の改善となった。

PAGETOP