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2015年4月28日

派遣法改正案、5月12日の衆院本会議で審議入り  厚労相の趣旨説明後、与野党代表質問

 今国会で重要広範議案となっている労働者派遣法改正案について、政府は5月12日の衆院本会議で審議入りする方針を固めた。9月1日施行(予定)を目指し、6月中旬までの衆院通過と参院での可決、成立を念頭に衆参の本会議と厚生労働委員会で審議を展開する。

 12日の衆院本会議では、塩崎恭久厚労相が提案理由と趣旨説明を行い、続いて与野党4人前後の登壇形式による質疑を実施。13日以降から厚労委で実質審議に入る。重要広範議案の審議の慣例に従い、安倍晋三首相の出席できる委員会の開催日を1回調整し、その後、厚労委での採決を模索する見通しだ。賛成多数で可決された場合、衆院本会議を経て、6月までに参院へ送りたい意向だ。

 参院での審議で可決、成立すると、ただちに本法に基づく政省令などを定める労働政策審議会労働力需給制度部会を5回前後開くと見込まれる。労政審では、法案の土台となった昨年1月29日の労政審の意見書(建議)や、国会で改正法に盛り込まれる公算が高い衆参の数項目にわたる「付帯決議」も重視しつつ、主に日雇い派遣の例外規定の「属性の例外」における現行の「世帯年収500万円以上の人」に関する金額設定のあり方や、政令26業務の経過措置の有無などが議論される模様だ。

 ただし、上記の審議入りから成立までと、その後の日程感は政府・与党が28日時点で描いている想定であり、与野党の激しい攻防が予想されることから流動的な要素もある。

 

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