厚生科学審議会の第38回難病対策委員会(福永秀敏副委員長)は21日、基本方針の検討6項目のうち、「難病に関する調査研究」と「難病医療のための医薬品、医療機器に関する研究開発の推進」の2項目について、研究者側からヒアリングを実施した。
この日の参考人は中島健二・鳥取大学脳神経内科教授▽小崎健次郎・慶応大学医学部臨床遺伝学センター教授▽中島孝・国立病院機構新潟病院副院長▽末松誠・日本医療研究開発機構(AMED)理事長▽稲垣治・日本製薬工業協会医薬品評価委員会委員長、の5人。
中島健二氏は神経変性疾患、小崎氏は先天異常症候群、中島孝氏は下肢装型補助ロボット「HAL‐HN01」の実験研究についてそれぞれ報告。末松氏は今月発足したAMEDの組織体制における難病対策の位置付け、稲垣氏は難病治療薬開発における産官学連携について、現状を解説した。
指定難病については厚生労働省の研究班を中心に疾病群ごとの調査研究が行われており、一定の成果が出ているが、治療薬は患者数が少ないことなどから製薬会社の開発が容易に進まず、難病対策の大きな課題になっている。