連合は20日、2015春闘の第1回「回答集計結果」をまとめ、東京都内で記者会見した。第1先行組合回答ゾーン(16日~20日)で、賃金引き上げ額が2年連続で大幅に増加している状況に、古賀伸明会長=写真・左=は「継続的な賃金引き上げが重要であり、その大きな流れの道筋を付けつつある」と評価。中小組合や非正規労働者の賃上げも昨年を上回る好調な滑り出しとなっているが、古賀会長は「これからが今春闘の正念場」と引き締めた。
20日午前10時までに妥結した798組合(前年同期比307組合増)の集計によると、引き上げ額の平均は定昇とベースアップを合わせて月額7497円となり、前年同期と比較して1006円アップ。300人未満の中小労組でみると、419組合(同141組合増 )、回答額は5747円の187円増で、賃金の大幅増とともに、例年より前倒しの回答が際立っている。
また、非正規の賃上げは、時給で19.67円(組合数55)、月給では4188円(同32)の賃上げが行われ、正規と非正規の両方で上昇。週明け以降に回答を引き出す組合にも波及するとみられる。
古賀会長は運動方針の背骨に掲げている通り、「非正規、未組織労働者を含む全体の底上げが重要」と述べ、「先行組合が引き出した昨年を上回る回答を賃上げのうねりとして広げ、3月決着に全力を尽くして正規・非正規の同時決着を目指す」と強調した。