自民党の厚生労働部会(高鳥修一部会長)は17日、高度プロフェッショナル制度の創設などを盛り込んだ労働基準法改正案について了承した。労働政策審議会で難航を極めた改正案だが、政府は近く閣議決定して国会に提出する。また、同部会では、同じく今国会に提出する確定拠出年金法改正案も了承された。
労基法改正案は、来年4月施行を目指し、(1)労働時間でなく成果で評価される「高度プロフェッショナル制度(高度プロ制度)」を創設、(2)フレックスタイム制の清算期間を現在の1カ月から3カ月に延長、(3)裁量労働制の対象となる企画業務型に、法人向けの課題解決型提案営業などを加える、(4)年次有給休暇が10日以上ある労働者の場合、5日は企業側が時季指定、(5)中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率の適用猶予の廃止――などが盛り込まれている。(5)のみ施行は2019年度施行予定。
今国会の労働法制関係で政府は、労基法改正案の前に労働者派遣法改正案の審議入りと成立を念頭にしており、国会の審議日程も窮屈なことから、今国会で成立するかどうかは微妙な情勢だ。
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