厚生労働省は25日、労働者派遣法で定められている報告を怠ったとして2社の一般派遣事業の許可を取り消し、112社の特定労働者派遣の事業廃止を命じた、と発表した。
一般派遣事業の許可を取り消されたのはピットクルー(東京都)とグッドスタッフ(甲府市)の2社で、2013年度の事業報告に派遣先比率の報告義務があるにもかかわらず、報告を怠ったもの。また、特定派遣の112社も、同年度の派遣先比率の報告をせず、提出要請にも応じなかったという。
厚労省は昨年10月、同様の理由で一般4社、特定149社を処分しており、今回が“2回目”となる。
労働者派遣法は現行法となる先の改正(平成24年法)で、グループ企業向け派遣比率を8割以内に規制する規定が盛り込まれたが、厚労省はこれらの派遣会社が規定の報告義務を順守しなかったため、厳しい処分に踏み切ったもの。現行法では一般派遣は許可制、特定派遣は届け出制となっている。