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2015年2月 4日

昨年の労働者給与、4年ぶりにプラス 実質賃金は3年連続マイナス、毎月勤労統計

 厚生労働省が4日発表した昨年12月の毎月勤労統計調査(速報)によると、現金給与総額は55万1878円(前年同月比1.6%増)となった。総実働時間は144.2時間(同1.1%減)、常用労働者数は4725.1万人(同1.7%増)となり、内訳は一般労働者が3306.5万人(同1.7%増)、パートタイム労働者が1418.6万人(同1.7%増)。一般労働者の増加が目立ち、人手不足対策として企業が正社員を増やしていることが要因とみられる。しかし、物価上昇分を差し引いた実質賃金はマイナス1.4%で18カ月連続のマイナスとなっている。

 この結果、2014年の年間平均(速報)では、現金給与総額は31万6694円(前年比0.8%増)と4年ぶりにプラス転換した。このうち、所定内給与は24万1357円(同0.0%)だったことから、企業が基本給などでなく、ボーナスなどの一時金を増やしたことが給与増の要因となった。しかし、実質賃金はマイナス2.5%と3年連続のマイナスとなり、今春闘では賃上げを望む声がさらに強まりそうだ。

 総実働時間は145.1時間(同0.3%減)で、常用労働者数4680.7万人(同1.5%増)のうち、一般労働者が3286.4万人(同1.0%増)、パートタイム労働者が1394.3万人(同2.7%増)となり、パートだけでなく、正社員を中心とする一般労働者も増えた。

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