大手資本系の人材サービス会社12社は、20日に東京・新宿で合同登録会「JOB EXPO」を開催する。登録だけでなく、仕事選びをサポートするキャリア支援の相談会やセミナーなども実施するのが特徴だ。深刻な人手不足の中、2012年ごろから競合会社同士による「業界ごとの連携」は進んでいたが、さらに、優秀な人材確保と定着率を視野に入れた「業界横断的な連携」も加速している。
「お仕事博覧会」と銘打つ合同登録会には、銀行や商社、空港、不動産、ホテル、デパート、テレビなどの各業界から2000以上の案件が集まる。参加案内には、「派遣、人材紹介、紹介予定派遣など様々な働き方から、自分に合う仕事を探したい」、「これまでの経験や資格を活かしてキャリアアップしたい」、「自分の新たな可能性を見つけたい」――などといったフレーズを掲げて来場を募っている。
今後、労働関連の各種法律が改正されていく見通しで、これに伴い、派遣や紹介、求人などといった業態の垣根を越えた人材サービスの役割が高まる一方、キャリア支援のレベルや特性、それを提供できる経営体力や戦略などが要素となり、淘汰(とうた)や再編が進む公算が高い。こうした状況を背景に、今回のような大手資本系というくくりでの横断的連携をはじめ、業界・業態を同じくする競合会社による「共有型の求人サイト」の開設など、独立系の攻勢をにらみながら強みと弱みを相互補完するあらゆる枠組みでのアイデアと試みが活発化している。
「JOB EXPO」に参加する人材サービス会社は次の通り。(※50音順)
アヴァンティスタッフ=みずほ銀行・丸紅、旭化成アミダス=旭化成、ANAビジネスソリューション=ANA、HSKニューオータニ=ホテルニューオータニ、サンライフ・クリエイション=三井不動産、商船三井キャリアサポート=商船三井、センチュリーアンドカンパニー=髙島屋、東京海上日動キャリアサービス=東京海上、東レエンタープライズ=東レ、博報堂DYキャプコ=博報堂DY、フジキャリアデザイン=フジサンケイ、ワコールキャリアサービス=ワコール