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2015年1月30日

派遣法改正案の「与党・修正項目」固まる  自公の政調会で合意、今国会に提出へ

 今国会の労働関係法案で注目のひとつとなっている労働者派遣法改正案について、自民と公明の政務調査会は30日、「6項目の修正」を加えることを前提に、今国会に提出することで正式に合意した。派遣法改正案は、昨年の通常国会と昨秋の臨時国会で廃案となっており、事実上、3度目の提出となるため、与党はこれまでの国会審議などを踏まえ「与党修正」を施して提出するのが適切と判断した。厳密な法案全文は2月下旬にかけて練られ、3月上旬にも閣議決定し提出される運びだ。

 30日付で交わした自民と公明の合意文は、「先の臨時国会に提出された労働者派遣法改正案に関し、別紙のとおり修正した上で、今通常国会に再提出させる旨合意する」と明記され、自民の稲田朋美政調会長と公明の石井啓一政調会長が署名した。

 再々提出の法案内容をめぐっては、先の臨時国会で浮上した“幻”の「公明党修正案骨子(未定稿)」の取り扱いが焦点となっていた。政府・与党は、昨年12月の総選挙を挟んで断続的に協議を進めてきたが、今回、その公明の修正案骨子に沿った内容の文言を盛り込んだ。

 このほか、与党政調間の合意文には記されなかったが、施行期日は当初の「4月」から「9月」に変更される。また、与党修正案が2月下旬にまとまった場合でも、事業規制と労働者保護を中心とする抜本的な見直しの改正方針に変わりはないため、その了承を得るための労働政策審議会は開かれない。 

 

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