製造派遣・請負の業界団体、日本生産技能労務協会(技能協、清水竜一会長)は21日、都内で2015年新春会員交流会を開き、会員企業など約200人が参加した=写真。
厚生労働省の職業安定局需給調整事業課から岩野剛派遣・請負労働企画官が「労働者派遣事業を取り巻く状況について」、北桜労働法務事務所代表の社労士、田原咲世氏が「請負・派遣スタッフの無期雇用の課題と対応」と題してそれぞれ基調講演した。
岩野氏は、政府が国会提出を予定している労働者派遣法改正案について、法改正の重要項目として「派遣労働者のキャリアアップの推進」を挙げ、業界としてもさまざまな努力と対応に努めるよう求めた。
田原氏は、改正労働契約法で派遣労働者などの有期雇用労働者が無期転換権を行使できる「5年ルール」を中心に、派遣・請負会社側の留意点などを具体的に解説。非正規労働者のキャリア形成に向けて、「今こそ業界の連携プレーが求められる」と強調した。
その後に開かれた賀詞交歓会では、清水会長が「業界にはかつて大量採用、大量離職という時代もあったが、そこから脱却して、スタッフのキャリア形成としっかり向き合っていく企業が生き残れる時代に入っている。技能協としても多面的な角度から尽力したい」と決意を述べた。