厚生労働省が26日発表した2014年「障害者雇用状況」によると、民間企業の雇用障害者数は43万1225人(前年比5.4%増)で、実雇用率は1.82%(同0.06ポイント増)となり、雇用数、実雇用率とも11年連続で過去最高を更新した。法定雇用率を達成した企業の比率は44.7%(同2.0ポイント増)だった。
内訳は身体障害者が31万3314人(同3.1%増)、知的障害者が9万203人(同8.8%増)、精神障害者が2万7708人(同24.7%増)となり、精神障害者の大幅な伸びが目立った。障害者雇用促進法では、18年度から精神障害者の雇用も義務付けており、今回の大幅増はそれを先取りしたものとみられる。
これに対して実雇用率が未達成の企業は4万7888社あり、そのうち障害者を1人も雇用していない企業の比率は59.4%あった。また、特例子会社の認定を受けている企業は391社(同11社増)で、雇用者数は2万2309人だった。
公的機関では国が雇用者数7326人、実雇用率2.44%、都道府県が8286人、同2.57%、市町村が2万5265人、2.38%。教育委員会は1万3930人、同2.09%となり、依然として未達成だった。
同法では障害者の雇用比率の下限を企業が2.0%、政府・自治体が2.3%、教育委員会が2.2%と義務付けている。数字は6月1日時点。