厚生労働省が５日発表した毎月勤労統計調査（速報）によると、９月の労働者１人あたりの現金給与総額は２６万６５９５円、前年同月比０．８％増となった。７カ月連続のプラス。基本給を示す所定内給与も２４万２２１１円（同０．５％増）で、４カ月連続のプラスとなった。ベースアップの浸透や正社員の増加などにより、賃金の底上げが進んでいる傾向がうかがえる。
しかし、物価変動分を差し引いた実質ベースでみると総額では同２．９％減となり、１５カ月連続のマイナス。消費増税や円安による物価上昇に賃金の伸びが追いついていない状態が続いている。
総実働時間は１４５．０時間（同０．５％増）、常用労働者数は４７０５万人（同１．７％増）で、うち一般労働者が３３０９．４万人（同１．５％増）、パートタイマーが１３９５．６万人（同２．０％増）だった。
一方、厚労省が同時に発表した今年の夏季賞与は３７万５５０円（前年比３．１％増）となった。プラスは２年連続で、伸び率は２３年ぶりの高さ。
