リクルートホールディングス(HD)は16日、東証1部に上場した。売り出し価格の3100円に対して、3170円の初値が付き、一時は3400円を超す場面もあり、終値3330円で初日を終えた。初値で計算すると時価総額は約1兆8000億円と今年最大規模。
就職、住宅などの情報誌や人材ビジネスなど、安定した国内事業に加え、海外展開による成長可能性が好感された。同グループは上場により1000億円程度の資金を調達したが、海外企業のM&A資金などに充てる方針とされる。
リクルートは1960年に故江副浩正氏が創業したが、88年の「リクルート事件」でつまずき、一時はダイエーの傘下に入るなど、紆余曲折を経たが、事業自体は順調に伸び、07年には国内最大の人材派遣会社、スタッフサービスを買収。11年には米大手人材派遣の「アドバンテージ・リソーシング」グループを買収して世界4位の人材ビジネスグループに浮上するなど、グローバルなM&Aを展開している。
記者会見した峰岸真澄・社長兼CEOは、上場目的について「中長期の成長戦略を実現し、グローバルナンバーワンを目指すため」と強調したが、上場後の情報開示については「経営の透明性を高めるとともに、適切に開示したい」と述べるにとどまった。
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売り出し価格は3100円 東証1部にリクルートHD(10月6日)