厚生労働省が30日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.10倍となり、前月と同じだった。求人倍率は6月まで19カ月連続で上昇し、バブル崩壊直後の1992年6月と並ぶ22年ぶりの高水準になっていた。
新規求人倍率は1.62倍で前月比0.04ポイントの低下と、2カ月連続で悪化した。新規求人数(原数値)は前年同月比0.6%減で、産業別にみると、宿泊・飲食サービス(同6.6%増)、医療・福祉(同5.6%増)、製造業(同1.6%増)などで増加し、学術研究専門・技術サービス(同7.8%減)、その他サービス(同7.1%減)などで減少した。
8月の完全失業率は3.5%、0.3ポイント低下
総務省が30日発表した8月の就業者数は6363万人となり、前年同月比で53万人増。20カ連続で増加した。完全失業者は231万人で同40万人減と、51カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は3.5%となり、前月比0.3ポイント低下した。2カ月ぶりの低下。男女別では男性が3.8%で前月と同じで、女性が3.2%で同0.5ポイント低下した。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5253万人のうち、正社員は3305万人で前年同月より4万人減。一方、非正規社員は1948万人で42万人増え、非正規比率は37.1%に上がった。