特定派遣事業の廃止に伴う全事業者の「許可制」移行や、派遣元に対する派遣労働者への雇用安定に向けた対応、キャリアアップ措置の義務化など、規制のかけ方を抜本的に見直す労働者派遣法改正案について、塩崎恭久厚労相は4日の記者会見で「次の国会(臨時国会)への提出を検討している」との考えを示した。
従来までの「規制の緩和か強化か」といった色分けを超えた大幅改正となる同法案は、先の通常国会に提出されていたものの、形式的な誤記が見つかったことで、事実上の継続審議となる「廃案」の措置をとっていた。現行法である通称「平成24年法案」には、今回提出が見込まれる改正法案には盛り込まれていない課題や問題点も残されており、早期成立とともに、それら積み残しの審議が待たれている。
労働組合の連合などは、 一貫して反対の意思を表明している。
【関連記事】
15年度の労働政策重点事項を確認、労政審
派遣法案の臨時国会「再提出」で労使双方がけん制(8月29日)
派遣法改正案が「廃案」 秋の臨時国会に誤記修正し改めて提出へ(6月20日)