アデコは30日付で、同社グループで技術者派遣を手がけるVSNの川崎健一郎社長(37)=写真=をアデコ社長に抜擢(ばってき)する人事を発表した。川崎新社長は、アデコおよびVSN、IT・エンジニアリングの人材紹介に特化した「Spring Professional Japan」(スプリング・プロフェッショナル・ジャパン)などをはじめとする日本国内の事業を統括する。前社長の奥村真介氏は取締役を退き、顧問に就く。
川崎社長は1976年、東京都出身。99年3月、青山学院大学理工学部卒、同年4月にベンチャーセーフネット(現VSN)入社。2003年3月、IT事業部長、取締役。翌年、常務、専務を歴任。10年3月より社長兼CEO、12年3月にはアデコ取締役を兼任。14年5月より「Spring Professional Japan」取締役を兼任している。
アデコ・アジアのクリストフ・デュシャテリエCEOは、今回の川崎氏の社長就任について、「日本における“人財”サービス業界に深く精通している。この幅広い経験を、今後の事業運営に生かしてほしい。また、世界におけるアデコグループ全体の6つの重点施策に含まれる、紹介サービスおよび専門性に特化した“人財”サービスの強化にも注力してもらいたい」と期待を込めている。
奥村氏の同社退任については、社長就任以来、業績の回復に至らず、足踏み状態にあったことなどが理由のひとつとみられている。
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※写真左が川崎氏