厚生労働省が27日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍となり、前月比0.01ポイントの上昇となった。18カ月連続の上昇。前回の戦後最長景気を記録した06年7月の1.08倍を上回り、バブル崩壊直後の92年半ば当時の水準に並んでいる。
新規求人倍率は1.64倍で前月と同水準だった。新規求人数(原数値)は前年同月比4.0%増で、自動車など製造業の同12.2%増、教育・学習支援業の同11.0%増、職業紹介や労働者派遣業を含む「サービス業(他に分類されないもの)」の同8.4%増などの人手不足がさらに強まっている。
5月の完全失業率は3.5%、0.1ポイント低下
総務省が27日発表した5月の就業者数は6397万人となり、前年同月比で57万人増。17カ連続で増加している。完全失業者は242万人で同37万人の減少となり、48カ月連続で減少している。
この結果、完全失業率(季節調整値)は3.5%となり、前月比0.1ポイント低下、金融システム危機が起きた97年後半の水準まで改善した。男女別では男性が3.7%で同0.1ポイント低下、女性が3.4%で同じ。失業率は2月、3月、4月と3.6%の横ばいが続いていた。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5245万人のうち、正社員は3324万人で前年同月より1万人増加。一方、非正規社員は1921万人で30万人増え、非正規比率は36.6%にやや下がった。