政府は24日夕、経済財政運営の指針となる「骨太方針」、新たな成長戦略となる「日本再興戦略の改訂版」、そして「規制改革実施計画」の3本を閣議決定した。経済政策「アベノミクス」をさらに強化して、デフレ脱却と経済再生のスピードを上げる方針。安倍首相は会見で「安倍内閣の成長戦略にタブーも聖域もない。日本経済が持つあらゆる可能性を開花させるため、いかなる壁も打ち破る」と述べた。
「日本再興戦略の改訂版」に雇用関係では、「女性の更なる活躍推進」、「柔軟で多様な働き方の実現」、「外国人が日本で活躍できる社会」を挙げ、その中で「柔軟で多様な働き方の実現」では「働き過ぎの防止」、「時間でなく成果で評価される制度改革」、「予見可能性の高い紛争解決システムの構築」、「外部労働市場の活性化による失業なき労働移動の実現」――などを掲げた。
規制改革実施計画では、雇用分野では(1)多様な働き方の拡大、(2)円滑な労働移動を支えるシステムの整備――の2点を軸に、具体的な項目を盛り込んだ。
また、産業競争力会議と規制改革会議の双方から挙がっていた、いわゆる「成果型」については、「雇用では少なくとも年収1千万円以上を対象に、時間でなく成果に応じて給与を払う新制度を導入する」方針を明確にした。
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