労働者派遣法改正案の取り扱いについて20日朝から断続的に協議してきた
衆院議院運営委員会は同日昼過ぎ、「審議未了のまま処理」という「廃案」の措置をとることを決めた。ただ、今回の政府・与党の対応は、法案そのものを完全に引っ込める一般的な「廃案」とは異なり、問題となった条文の誤記部分を修正し、秋の臨時国会に「新たな法案」として提出する構えだ。国会が事実上の会期末を迎えた20日。不適切発言により野党から衆院で不信任決議案、参院で問責決議案を提出された石原伸晃環境相の対応などをめぐり、各党の国会対策委員長や両院の議院運営委員会が奔走した。そうした中で、派遣法改正案の処理方法についてもぎりぎりの協議と折衝が続けられていた。
今回の「廃案」は実質的には“継続審議”の位置付けとなり、秋の臨時国会までの国会外での各政党、団体の動きも注視される。19日の連合の記者会見では、古賀伸明会長が「(秋の)臨時国会が来るので、運動の手綱は緩められない」と、次をにらんだ展開に全力をあげる姿勢を示している。
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