日本人材派遣協会が14日発表した2014年1~3月期(第1四半期)の派遣社員実稼働者数調査(503事業所)によると、平均29万5495人(前年同期比2.8%増)となり、3期連続で前年同期を上回った=グラフ。また、各月の稼働者数では3月に3年ぶりとなる30万人台に達した。さまざまな雇用形態の人材不足が深刻化する中で、景気回復の動きが派遣にも及んでいることが明らかとなった。
1~3月期を地域別でみると、全国10地域のうち、東北と四国を除く全地域でプラスとなった。特に、主要市場の南関東が同3.3%増と3期連続プラスとなったほか、九州で同6.0%増、近畿と北関東・甲信で同3.8%増の伸びをみせた。近畿が四半期、各月のすべてで前年同期を上回ったのは08年以降で初めてとなる。
業務別では、政令26業務で最大の「機器操作」が7万6605人(同4.5%増)、「財務」は1万7650人(同2.2%増)。「情報処理システム開発」も6696人(同16.9%増)となり、回復軌道が本格化している。
自由化業務では、「一般事務」が6万3467人(同32.7%増)と大幅に増加し、過去最高を更新した。「軽作業」も1万2924人(同19.8%増)の伸び。「製造」も昨年11月からの8000人台を維持している。
このほか、紹介予定派遣の成約件数は3375件(同10.1%増)と2ケタ増を継続している。また、日雇い派遣の実稼働者数は、前期(13年10~12月期)の10万人台を割ったものの、9万2378人(同8.3%増)と堅調を維持。各月では3月に統計をさかのぼれる08年以降で2番目に多い10万6958人となっている。