政府提出の労働者派遣法改正案の誤記問題で、民主や日本維新の会など野党7党は9日の国対委員長会談で「重大な過誤だ」との認識で一致し、政府に法案の出し直しを要求した。会談後、民主の松原仁国対委員長から法案の再提出を求められた自民の佐藤勉国対委員長は、「政府に正誤表を提出させる」としたが、理解を得られなかった。
野党7党は、この問題のほか、予算委員会の集中審議の早期開催や集団的自衛権に関する継続的な議論、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)に関する特別委員会の設置――の計4点を求めた。自民党はそれぞれについて対応を検討する。
派遣法はこれまでも国会での本質的な議論を前に“足踏み”することがあり、2010年の民主党政権時の国会提出では当時の野党が「重要広範議案でありながら参院先議は問題」と追及し、政府は参院に提出した法案を取り下げて衆院に出し直した経緯がある。