アデコグループは4月30日、世界60の国と地域で約8カ月間にわたるプロジェクト「Adecco Way to Work」をスタートさせた。今回で2年目を迎える世界規模の活動。日本では東京や大阪、仙台など全国8カ所の街頭でアデコ社員が就業支援に関する資料を若者に配布する「Street Day」=写真上=のほか、都内では「自分に向いている職種を知ろう!Adecco ジョブフェス」=写真下=を初めて開催し、多くの学生らが働くことへの意識を高めた。
アデコグループは同プロジェクトの初日、スイスやイギリスなど各地で、若年層が多く集まる街や大学などで、キャリアカウンセリングやワークショップ、履歴書の作成方法、面接時のアドバイスなどを伝える「場」を提供。エンプロイアビリティ(雇われる能力)を身に付けるためのサポートを一斉に展開した。
このうち、東京・新宿で開いた日本独自企画の「ジョブフェス」会場には、人事、経理・財務、医療事務、マーケティング、ショールームコーディネーターなど13職種の現役のスペシャリストがテーブルごとに分かれ、訪れた若者たちと和やかに懇談。仕事の醍醐味や難しさ、モチベーションの維持などについて話した。若者たちは関心のある職種のテーブルを回って、さまざまな話に触れることで、自身のキャリアの方向性を確かめていた。このほか、会場にはメークの方法やキャリアカウンセリングのコーナーなども設けられ、スペシャリストが座っているテーブルと行き来しながら働くことへの知識を磨き、就業意欲を高めていた。
同グループのパトリック・デ・メスネールCEOは、2年目となるプロジェクトを踏まえて、「若者たちにキャリア構築のための最初の一歩となるきっかけを提供し、彼らが持つ才能を開花させたい。世界全体では若年層の失業が大きな問題となっており、それを解決に導くことが私たちの役割だ」と、メッセージを発信している。
日本法人のアデコは、今回のグループ全体の活動とは別に、14都道府県の若年層雇用創出事業を受託して成果を上げているほか、ポテンシャルがある人材を発掘して1年間雇用しながらキャリア形成を行う「AAAプログラム」、小中高生向けのCSR「キャリア教育プロジェクト」などを推し進めている。