来春卒業予定の大卒学生の就職内定率が好調な出足を見せている。景気拡大によって昨年来、ほとんどの業種が人手不足に陥っており、企業側の採用意欲は今春以上に旺盛なようだ。
リクルートキャリアが4月25日に発表した内定状況(速報)は、4月1日時点で18.5%となり、前年同期の14.4%を4.1ポイント上回った。マイナビが同月10日に発表した3月末時点の内定率も16.4%で同5.3ポイント上回り、2011年卒からの調査開始以来、最も高いスタートとなったという。
リクルートワークス研究所が同月24日に発表した来春の大卒求人倍率は1.61倍で、前年の1.28倍より0.33ポイントと大幅に上昇。企業の求人総数が前年の54.4万人から68.3万人へと13.9万人(25.6%)も増えたのに対して、学生の就職希望者数は前年とほぼ同じ水準の42.3万人にとどまったため。
しかし、従業員規模別の求人数の増減率を見ると、300人未満の企業では同44.5%と大幅に増加した一方、5000人以上の企業では5.0%程度にとどまっており、大企業に比べて中小企業の方が採用難に見舞われそうだ。