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2014年3月14日

「現時点で評価できる」  非正規社員の賃上げ状況に連合、神津事務局長

n140314.jpg 連合は14日、2014春闘の第一回「回答集計結果」をまとめ、東京都内で記者会見した。第1先行組合回答ゾーン(10日~14日)において賃金引き上げ額が前年の同時期に比べて大幅に増加している状況について、神津里季生事務局長は「前倒しの回答を引き出せており、内容もこれまでの流れと一線を画している。今後の展開を注視したい」と出足を評価。5年前から「すべての働く者のために」を前面に掲げて活動している中、非正規社員の賃金アップの回答状況=写真=についても「現時点で評価できる」と強調した。

 14日午前10時までに妥結した491組合(前年同期比89組合増)の集計によると、引き上げ額の平均は定昇とベースアップを合わせて月額6491円となり、前年同期と比較して1218円のアップ、23%増となっている。300人未満の中小労組でみると、278組合(同92組合増 )、回答額は5560円(同467円増)で、9%増。賃金の増加とともに、例年より前倒しの回答が目立つ。

 また、非正規の賃上げは、時給で12円(組合数89)、月給では2968円(同58)の賃上げが行われ、正規と非正規の両方で上昇。これから回答を引き出す組合にも波及効果がありそうだ。

 神津事務局長は「非正規を合わせた『回答の前倒し』に注力して活動してきたが、現時点で成果がでている。来週からの第2先行組合や中小企業の回答にこの流れを持続させたい。そして、非正規、未組織労働者を含む全体の底上げを目指す」と述べた。

 

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