経団連の米倉弘昌会長と連合の神津里季生事務局長は5日、東京都内で会談し、2014年春闘が本格スタートした。企業の業績が改善傾向にある中、今年は各社の業績に応じた賃上げを検討する経営側と、ベースアップ(ベア)の実現に踏み込む労働側の攻防が焦点となる。
連合は1%以上のベアを求めているが、経団連は固定費の増加につながるため、賃金の底上げには慎重姿勢。景気の回復基調は、それぞれの業界や各企業の経営状況に応じて、「一時金などの形で還元すべき」との方針だ。
会談で米倉会長は「賃金の引き上げなどにつながる経済の好循環をつくりたい」と強調。一方、神津事務局長は「労使で真摯(しんし)に話し合い、月例賃金について解を見いだしたい」と、ベアを求めた。主要企業の集中回答日は3月12日となる見込みだ。
例年、労使のトップ会談となるテーブルだが、出席を予定していた連合の古賀伸明会長が4日にインフルエンザにり患し、この日は欠席した。