田村憲久厚労相は近く、労働者派遣法について「期間制限など規制のかけ方の抜本的な見直し」となる改正派遣法の「法律案要綱」を労働政策審議会に諮問する。これを踏まえ、労政審は21日に労働力需給制度部会を開き、公労使で議論する。政府は3月中旬までの閣議決定と国会提出を目指しており、2月中に労政審から「概ね妥当」とする答申を得たい考えだ。
派遣法の改正については、同部会(鎌田耕一部会長)が1月29日に報告書を取りまとめ、同日開かれた上部審議会の職業安定分科会でも承認、厚労相に建議している。今回、厚労相から諮問される「法律案要綱」はその報告書に基づいた形で作成され、あらためて同部会での検討、審議を要請する格好となる。
政府は2015年4月の施行を念頭に進めている。一方で、国会では衆参ともに与党多数だが、改正派遣法案など労働法制について与野党の激しい論戦が予想され、法案成立後に開かれる「政省令」などを定める労政審が終結するまでは、現時点で「決定する公算の高い内容」と「まだ明確でない内容」があることに注意が必要だ。