厚生労働省が31日発表した昨年12月の有効求人倍率(季節調整値)は1.03倍となり、前月比0.03ポイントの上昇となった。有効求人倍率は11月に1.0倍と、2007年10月の1.01倍以来、約6年ぶりの1倍台に達したが、12月はさらに上昇。3カ月連続の上昇となった。新規求人倍率も1.64倍で同0.08ポイント上昇した。
自動車など輸出企業の業績回復や東日本大震災の復興需要、消費増税前の駆け込み需要などを反映し、製造業や建設業で求人が大きく増えたため。サービス業、IT・通信業などでは人手不足が慢性化している。
この結果、2013年の年間平均有効求人倍率は0.93倍となり、前年比0.13ポイントの上昇。4年連続の上昇となり、リーマン・ショックのあった08年の0.88倍を上回り、07年の1.04倍の水準に近づきつつある。
昨年の完全失業率は4.0%、3年連続改善
総務省が31日発表した昨年12月の就業者数は6319万人で、前年同月比で91万人増、12カ月連続の増加となった。完全失業者は225万人で同34万人の減少、43カ月連続の減少となった。この結果、完全失業率(季節調整値)は3.7%で、前月比0.3ポイントの低下。昨年9月以来3カ月連続して4.0%で推移してきたが、4カ月ぶりに一段と低下した。
この結果、2013年の年間平均の完全失業率は4.0%、前年比0.3ポイント低下して3年連続の改善となった。リーマン・ショックがあった08年の4.0%に並んだ。