文部科学、厚生労働両省が21日発表した昨年12月1日時点の大卒就職内定率は76.6%で前年同期比1.6ポイント増となり、3年連続で増えていることがわかった。08年のリーマン・ショック前の水準に回復した。景気回復によって企業の新卒採用意欲が高まったこと、学生側が中小企業にも目を向けたことなどが主な上昇要因とみられる。
国公立の内定率は81.7%(同2.2ポイント増)、私立は75.0%(同1.4ポイント増)、男女別では男子が76.2%(1.7ポイント増)、女子が77.2%(同1.6ポイント増)、文理別では文系が74.8%(同0.9%増)、理系が85.0%(同4.8%増)とすべてで昨年を上回っており、中でも理系の内定率の上昇が目立つ。
一方、高卒の昨年11月末時点の内定率も79.2%(同3.4ポイント増)で、4年連続で上昇している。
しかし、両省とも「新卒予定者の就職環境は依然として厳しさが残っている」として、未内定者を対象に「未内定就活生への集中支援2014」を実施。3月末までの間、新卒応援ハローワークのジョブサポーターと大学の就職相談員との連携を一層密にするなどして、一貫した就職支援を行う。