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2023年9月18日

「変化を力にする内閣」、第2次岸田再改造内閣の布陣

目玉人事は首相補佐官、電機連合出身者を起用

 岸田文雄首相の第2次再改造内閣が9月13日に発足した。19閣僚のうち骨格を維持して13人を交代させる刷新を図り、「経済、社会、外交・安全保障の三つの柱」で政策を推し進める構えだ。岸田首相は発足後の官邸会見で「立ち止まることは許されない。我が国の安心と豊かさを次の世代にバトンタッチしていく」と強調し、「変化を力にする内閣」と銘打った。巨大省庁の代表格で重要ポストの厚生労働相は、初入閣となる武見敬三参院議員が担う。厚労省を中心に、再改造内閣の全体像と横顔などを整理した。(報道局)

初入閣11人、女性は最多タイの5人、平均年齢63.5歳

sc230918.jpg 閣僚ポストは19で初入閣は11人。「派閥均衡型」で特筆される抜擢人事はなかった。女性閣僚は2001年の第1次小泉内閣と14年の第2次安倍改造内閣と並ぶ最多の5人。衆院議員の閣僚で当選回数が最も多いのは鈴木俊一財務相と斉藤鉄夫国土交通相の10回で、最も少ないのが加藤鮎子こども政策担当相の3回となっている。参院議員の3人では武見厚労相の当選5回が最高。年代別にみると、70代7人、60代8人、50代2人、40代2人で、閣僚の平均年齢は63.5歳。また、15日に決まった閣僚を補佐する副大臣は計26人、政務官は計28人で構成されている。

「多様な人材が活躍できる環境整備を」武見厚労相

 厚生労働省の政務三役は、ベテランの武見厚労相をトップに宮崎政久、浜地雅一(公明)の両副大臣、塩崎彰久と三浦靖の両政務官が補佐する。横顔をみてみると、武見敬三(たけみ けいぞう)氏は1951年、東京都生まれ。71歳。

 慶大大学院政治学専攻修士課程修了。参院東京選挙区で当選5回。ニュースキャスターや東海大学教授などを経て1995年に初当選(比例区)。これまでに落選や繰り上げ当選なども経験している。2006年には厚労副大臣を務めた。実父が日本医師会の会長を務めた武見太郎氏で、麻生太郎副総裁とは母方のはとこにあたる。

 厚労省で行われた14日の就任会見では、「私は決して医療関係団体の代弁者ではない」と自ら切り出し、診療報酬の改定協議を控えていることを不安視する声に先手を打って拭い去った。取り組みの柱として「感染症対策の強化や安心安全なマイナ保険証を含む医療DX、医療介護福祉の向上に確実に取り組む」と強調したほか、「持続的な賃上げの実現に向けてリスキリングによる能力向上支援、多様な人材が活躍できる環境整備に取り組みたい」と述べた。

 明瞭で歯切れの良い武見厚労相は、...


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