6月22日公示・7月10日投開票が有力視される2022参院選。昨年10月末に実施された任期4年の衆議院が解散しない限り、この先3年間は国民の審判を受ける大型選挙はない。ウクライナ紛争と急速な円安と物価上昇、新型コロナ後の経済社会の立て直しなど、課題が山積する中で政治の役割は重い。投開票まで1カ月を切った2022参院選の特徴と着眼点を整理する。(報道局)
定数248議席の半数が、今回改選を迎える。これに、神奈川選挙区の欠員1(任期3年)を埋める「合併選挙」を合わせ、計125議席を与野党が争う。非改選の勢力を加味すると、与党の自民と公明が合わせて56議席以上獲得すると過半数を維持できる格好だ。
125議席のうち、選挙区が「合併選挙」を含めて75議席、比例区が50議席となる。安定的な国民支持を得ている岸田政権と限定的な野党共闘の現状から焦点となるのは、(1)自公で56議席にどれだけ上積みするか(2)全国32ある「1人区」の与野党攻防(3)比例区で日本維新の会が立憲民主を上回るか(4)定数6の東京選挙区の行方(5)社民が政党要件を維持できるか――になる模様だ。
野党は過去2回の参院選で、「1人区」の候補一本化を実現してきたが、今回は青森、山梨、三重など11選挙区にとどまり限定的だ(NHK党を除く)。野党が競合する残り21選挙区の構図もそれぞれ異なり、立憲と共産が出馬する石川や佐賀、共産と国民が争う山形や大分、立憲と共産と国民が立候補する山口や宮崎。そして、香川においては立憲、維新、共産、国民の野党4党が出馬する。
政党による事前の情勢調査は...
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