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2020年2月24日

◆経済トピックス◆1~3月期もマイナス成長の可能性

日本経済を襲う新型コロナウイルス

 日本経済は厳しい局面に差し掛かっている。消費増税などで昨年秋以降の景気が急落したところへ、年明けから新型コロナウイルスが経済的にも猛威を振るっているためだ。もともと、景気はピークアウトしたとの見方が広がっていたが、コロナウイルスによる新型肺炎の急拡大は想定外。感染の先行きが見えないこともあり、事態が長引くことによる経済への悪影響は避けられない状況だ。(本間俊典=経済ジャーナリスト)

 内閣府が17日に発表した昨年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は実質前期比1.6%減、年率換算で6.3%減と大幅に落ち込んだ。マイナスは18年7~9月期以来、5四半期ぶりで、昨年10月の消費税率引き上げによる個人消費の落ち込みが響いた。ただ、消費の落ち込みはほぼ想定されていたもので、9月までの駆け込み需要の反動減に加え、10月の台風19号の影響も出たとみられる。

sc200224.JPG 問題は、これらの影響が果たして一過性のものかどうかだ。米国と中国の「関税戦争」のあおりで、中国との輸出入はすでに減少していた。消費税率の引き上げは、ポイント還元政策などが奏功して、それほど落ち込まなかったものの、住宅投資も増税により、設備投資も中国における生産減によって落ち込んだことから、全体の落ち込みは大幅になった。

 ただ、年が明けると、米中の関税戦争に緩和の兆しが見え始め、夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う需要喚起が本格化していたため、株価や外国為替市場などのマーケットは当初、比較的落ち着いた動きを続けていた。

 ところが、中国・武漢で新型コロナウイルスによる肺炎患者が急増し、チャーター機による日本人の緊急帰国、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の集団感染など...


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