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2019年6月 3日

パワハラ防止に初の法規制

厚労省、線引きの「指針」作成へ

 職場のパワーハラスメント(パワハラ)などを防止する関連改正法が5月29日、参院で可決・成立した。働き方改革の一環として、日本の職場風土の改善に対する期待が掛かる一方、未経験の分野だけに法規制に戸惑う企業も多い。また、法規制自体が複数の法改正に“分散”しており、わかりにくい内容となっている。成立を受けて厚生労働省は、労働政策審議会の場で具体的な「指針」の検討に入る。(報道局)

 今回の法改正は女性活躍推進法(女活法)、労働施策総合推進法(推進法)、男女雇用機会均等法(均等法)、労働者派遣法(派遣法)、育児・介護休業法(育介法)の5本に及ぶが、いずれも小規模な部分改正にとどまる。施行は、大企業は2020年、中小企業(資本金3億円以下、従業員300人以下)は22年からを予定している。

 女活法では、企業が公表を義務付けられている「一般事業主行動計画」の策定と定期公表を、従来の従業員300人超企業から100人超企業に規模を引き下げた。

sc181217.jpg パワハラ規制は推進法の中に盛り込まれ、パワハラを「職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題」と定義。企業は被害社員の相談に応じるなど、雇用管理上の必要措置を講じることが義務化され、悪質な場合は厚労省が企業名を公表する。

 均等法、派遣法、育介法では、従来のセクハラ規制に加えて、社員による妊娠、出産、育児、介護といった相談を理由にした、解雇などの「不利益な取り扱い」を禁止した。

 改正法の最大の目玉は、今回初めて法規制されるパワハラ。厚労省はパワハラの定義に基づき…

 

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