安倍晋三首相は3日、内閣改造を行い、皇居での認証式を経て第3次安倍第3次改造内閣を発足させた。参院選の勝利を受けて1年前の同日に実施した第2次改造時とは様相が一転し、安倍首相に国民の厳しい視線が注がれる中での閣僚人事となった。9月下旬に召集される見通しの秋の臨時国会は、「働き方改革関連法案」の取り扱いと与野党の論戦が最大の焦点となる模様。法案の行方や背景などを探った。(報道局)
19人の閣僚ポストのうち、横滑りを含め14人を入れ替えたが、「刷新」という印象は薄い。初入閣は6人だけで、官房長官と財務相の骨格を維持したうえに、答弁能力や安定感で定評のある閣僚経験者を起用。内閣支持率が急落する中で“立て直し”を優先した布陣と見て取れる。
臨時国会で注目が集まるとみられる厚生労働相には、一億総活躍担当相兼働き方改革担当相を務めた加藤勝信氏(61)を内閣にとどめて横滑りさせた。働き方改革担当相は留任で「兼務」という形をとったところに、“2つの”労働基準法改正案と、同一労働同一賃金の導入に向けた関連法整備を含めた「一括提出」の難しいかじ取りを託した感がうかがえる。加藤氏は就任会見で...
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