政府は、9月召集予定の秋の臨時国会に「働き方改革」に関連する法案を一括審議する方向で検討している。働き方改革実現会議が3月28日に「実行計画」を公表して以降、長時間労働の是正と同一労働同一賃金の導入を中心テーマに法整備に向けた準備(段取り)が急ピッチで進められてきた。関連法案は9月までに閣議決定を経て、政府提出法案として正式に整う見通し。注目される今後の展開と着眼点について整理する。(報道局)
政府の働き方改革実現会議の「実行計画」には、主に9つの分野の改革方針と実現までの工程表が記されている。その中でも、先行して取り組む2大テーマが(1)同一労働同一賃金の導入と(2)残業時間の罰則付き上限規制。いずれも、現時点で政府は2019年度内の施行を目指している。
(1) についてはパートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法の3法を改正。(2)は労働基準法を中心に、労働安全衛生法や労働時間等設定改善法の3法が改正される見込みだ。また、政府はこの2大テーマに加え、15年4月に法案提出したまま「2年以上」審議入りに至っていない「高度プロフェッショナル制度(高度プロ)」の創設などを盛り込んだ労働基準法改正案もセットで審議入りしたい考え。この結果、内容の異なる労働基準法改正案が「2本」存在することになるが...
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