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2015年3月30日

4月12日、26日投開票の第18回統一地方選

統一率は約28%、見えにくい政党の"勝ち負け"

 全国の自治体で一斉に首長と議員の選挙が実施される、4年に一度の統一地方選挙(統一選)が26日から始まった。18回目となる今回の地方選執行団体の統一率は、全国の自治体のうちの約28%。「名ばかり統一」の指摘や課題が挙がって久しいものの、特段の法改正には至っていないのが現状だ。4月の12日と26日に投開票を迎える今回の統一選の執行状況や着目点などを整理しながら、国政政党レベルにおける“勝ち負け”が見えにくくなっている理由や背景を探った。(報道局)

知事選は10道県、政令市長選は5市

is150330.jpg 統一選は、3月26日に告示された10道県の知事選を皮切りにスタートした。選挙区分によって告示日が異なるため、有権者には少々紛らわしいが、投開票日は4月の第2・第4日曜日の「2回」というのが70年近い歴史を持つ統一選の特徴だ。今回で言えば、4月12日と26日となる。報道では「前半、後半」という表現を用いることも多い。

 総務省によると、まず、4月12日投開票の選挙は、①知事選(告示日3月26日)、②政令市長選(同29日)、③道府県議選・政令市議選(同4月3日)となっている。①知事選は北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分の計10道県。②政令市長選は札幌、相模原、静岡、浜松、広島の計5市。③県議選は41道府県、政令市議選は17市で執行される。

 次に、4月26日投開票の選挙は、①政令市以外の市長選・市議選、東京都の区長選・区議選(告示日4月19日)、②町村長選、町村議選(同4月21日)となっている。①の市長選は89自治体、市議選が295自治体で、区長選は11区、区議選が21区。②の町村長選は122自治体、町村議選が373自治体。

 自治体全体として見ると、約4分の1にあたる27.52%前後が統一選として執行されることになる。

統一選の目的はどこに? 一定の注目度は健在

 統一選は終戦後、新憲法の施行を前に全国一斉に地方選を施行したのが始まり。その後も、選挙にかかる事務コストの抑制や、選挙への関心を高めることに効果があるとして、総務省はできるだけ各自治体の地方選の日程を統一選に集めようとして来た経緯がある。

 しかし、国政選挙、とりわけ解散のある衆院は「生もの」で、この20年だけを振り返っても、政界を揺るがす突発的な事象で予期せぬ解散の歴史をたどっている。昨年暮れの衆院選もまだ記憶に新しく、多くの国民が実感しやすいだろう。

 そうした「政治」を国政から地方に置き換えた場合も同様で、それぞれの知事、市町村長、議会議員の間で、スキャンダルによる任期途中の辞任、当該市町村を揺るがす問題による議会解散、戦後3度にわたる市町村合併の流れなどがこの約70年の間に各地で起き、今や4分の3の自治体が統一選以外の日程で単独選挙を実施している。任期4年という原則があるため、一度日程がズレるとその後の日程の“軌道修正”が難しく、「名ばかり統一選」と指摘される状況が続いている。

 さらに、4年前は3月11日発生の東日本大震災の影響で…

 

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