自民、公明による与党修正合意を踏まえた労働者派遣法改正案が、3月中旬の国会提出に向けて大詰めの作業を迎えている。2度の廃案を経て提出される新たな法案となるが、「規制のかけ方を抜本的に見直す」という基本線は変わらない。加えて、派遣元によるキャリアアップ推進と雇用安定措置の「義務化」、均衡待遇の「確保」、すべての派遣元事業者を許可制に移行する「健全化」などについては、これまで提出してきた法案よりも前面に押し出す模様だ。修正合意の項目を基に、提出される法案の着眼点を探る。(報道局)
国会で1年前から続く改正案の質疑
派遣法の改正については、昨年来、国会で繰り返し質疑が展開されている。まず、昨年の通常国会では、衆院で法案提出前から代表質問や予算委員会の場で野党が取り上げ、法案提出後となった参院でも政府の見解を質した。結果的に、所管の厚生労働委員会における審議入りには至らなかったが、あらゆる場面で相応の質問と答弁が交わされた。
また、昨秋の臨時国会では10月28日の衆院本会議を皮切りに、11月上旬にかけ衆院厚労委で与野党委員が政府に質問をぶつけた。一部に野党が欠席した委員会もあったものの、今回の「与党修正」は、そうした一連の経過の流れの中で、公明の提起で進められてきた。
5カ月繰り下げの「9月」施行
施行日(予定)の変更は…
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