労働者派遣法改正案が28日の衆院本会議で審議入りする見通しだ。2閣僚の辞任などを理由に、政府が当初予定していた日程からは2週間遅れとなったが、法案に強硬に反対する民主や共産をはじめ、「基本的に賛成だが一部に注文あり」とする維新や次世代などの野党との論戦が始まる。
改正項目の全体を踏まえた有意義な質疑が期待されるほか、政府が成長戦略の基盤に掲げる「多様な働き方の実現」を念頭に置くと、非正規の大部分を占めるパート(48.7%)やアルバイト(20.6%)、契約・嘱託社員(20.3%)(注)などにも踏み込んだ「課題の深掘り」を望む声も聞かれる。タイトな国会日程の中で、果たして会期内成立はあるのか。会期延長の有無も含め、今後の法案審議の流れと着眼点を整理する。(報道局)
重要広範議案に指定された意味合い
今臨時国会で政府が目指す中心施策は、「女性の活躍推進」、「地方創生」に関する関連法案、そして労働者派遣法改正案の成立だ。2閣僚の辞任劇などに揺れる政府・与党の真価がまさに問われている。
重要広範議案となった改正法案は、まず28日に…
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注:非正規労働者の内訳比率は2013年総務省「労働力調査(年平均)」による。残りは派遣社員(6.1%)、その他(4.3%)。